ポッさんの読書散歩

読書はきっかけ。そして動きだす。日常とつながる読書日記。ときどき雑記。

光と闇。【小説】 遮光/中村文則

中村文則氏の小説「遮光」を読んだ。


光を遮り、闇の中へ入り込む。そんな感覚。


そして、我に返る。


ふと考えたのは、我に返るということを、自分は勘違いしていたかもしれない、ということだ。


僕は演じている。僕を演じている。


我はどこ?返るべき我はどっち?


きっと、この世界では、「演じている僕」に返るのが正しいのかもしれない。きっと、光の射すほうへ向かうというのが正しい。

無意識にそうしていると思う。ん。無意識?違う。意識的にかな。

皆そうなのかもしれないし、そうでないかもしれない。


白や黒。

表面に見えるその色は、その人が意識的に元の色の上に塗り重ねた色だ。

隠さねばならない色がある。

それでいい。それで秩序は保たれる。

隠さない人もいるのだろうか。もしかしたらいるかもしれない。

それはわからない。わからないから、深く考えないことにする。そのほうが楽だ。

でも。

自分には、その隠さなければならない色がある。紛れもない事実だ。闇。

皆あるとすれば、怖い。とても怖い。

怖いけれども、そこから逃げてもいけないような気もする。

でも逃げたい。わー。



何はともあれ、きっとこれからも、自分を演じ続けるだろう。闇を隠し続けるだろう。



ほら。



もうすでに演じている。






私は酷く後悔し、こんなことをしているじぶんを薄気味悪く感じたが、それから間もなく、自分が「我に返っている」ことに気がついた。




ポ。




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